VimConf2017 に参加しました
全体的な感想
いろんな界隈で活躍している,多種多様なスタイルなVimエンジニアを目にすることができて, 大変うれしかった.ある人は,Vimデフォルトを愛し,ある人は,Vimにプラグインを載せてある人は,NeoVimを利用し...
様々なスタイルのユーザーを受け入れている,うつわの大きなエディタ Vimだからこそ,Vim界隈の方々は器が大きいのだろうかと思った.
とにかく刺激になったし,これから頑張っていきたいという気持ちになった.
Vim, Me and Community @haya14busa さん
人生とVimみたいな話の内容だった.
聞いていて非常に良かったのは,Vimとの出会いから今までという,ドラマ性があり技術的な内容に限らず,話として面白いと感じることができた. また,そこまで大きく年が離れていない人でも,ここまで大きな成果,貢献を残しているという事に刺激を受けた.
特に感動的だった部分は,incsearch.vim というプラグインの機能を Vim本体に導入した話だった.
おもろかった箇所といえば,
ここだと思う.このスライド本当に好きで,Vimコミュニティの幅広さをわかりやすく1ページで示していると感じた.
話の内容から,関わってきた人たへの感謝や,アイデアもとへの感謝だったりと 良い人感 がすごかった. そして,Vimに出会ってのたった数年間で,ここまでのことを成し遂げる,成し遂げ力 みたいなパワーを感じた.
The Past and Future of Vim-go @feith さん
つい go 言語を 5日前に始めた 僕にとってもわかりやすい内容で,vim-go を入れているけど, そのうちの機能の10%も使っていない僕にとって,非常にありがたい発表だった.
この発表も,go と vim-go の関係性や,vim-goの誕生までの裏話(もともとは,go言語のリポジトリで管理されていた)など, ドラマがあった.
また,donate に対する考え方や,プラグインの安定駆動のための工夫も,自分にとって新鮮なものでよかった.
「バナー重要だよね! 」 というのが発表中にあったが,自分もバナー大好き人間で, ちょくちょく入れているので わかりみ があった.
この発表を,僕でも楽しめたのは,英 -> 日 同時通訳 があったからだと思う. その通訳してくれている方も,Vimmer (@ujm さん) で,Vimmer のための Vimmer にしかできない 他のカンファレンスにはない VimConf の良さだった. めちゃくちゃありがとうございます.
余談だが,発表中に紹介された,:GoInstallBinaries
は早速使った.
:GoDef
も良くて,標準ライブラリがどのように実装されているか気軽に参考にでき,
初心者の僕にとっては,コードの参考にもなるし,何よりお手軽にジャンプできるのが嬉しい.
昼食
めっっっっっちゃくっっっちゃうまかった!!!!!
お弁当なのに,半熟卵が入っているのめっちゃいいし,専用のタレと卵と肉を絡めてご飯にのっけると,もう最高. お肉だけじゃなくて,地味にこんにゃくが美味しかった.
ご飯とおかずの量もちょうどよかった.ネギもやらかくなるまで煮込んであって,おいしかった.
おいしかったのと,お弁当が余っていたので2つ頂きました. m( )m
学生なので,美味しい思いをして,社会人になったらこの恩を還元していきたい.
Vim 鼎談 (Round Table Discussion) @mattn さん @k-takata さん @kaoriya さん
Vimに関するあれこれを,まったりと話していくタイプの発表
自分は,登壇形式(この発表も厳密には登壇していて,その上にテーブルと椅子を並べて...みたいな感じ)のものしか聞いたことがなかったので,すごく新鮮だった.
なんというか,Vim界のアイドル? 感 がすごくて,めっちゃよかった.
トークショー中に 「Vimは 5.0 ぐらいから使ってますねー」 という発言から,「じゃあ結構最近なんだね〜」 という返しが あって,7.4 から使っている僕にとっては 「???」 な世界で面白かった.
@mattn さんは,家庭を持ち,家族のためのサービスをしているにもかかわらず,あの量の貢献を成し遂げていると知って, 「やばい すごすぎる」 って思った.
とにかく手が早いということだったので,僕でも見習える点として,「思いついたらすぐ実行」 を積極的に真似出来たらいいなと思った.
アイドルの良さは現地でしかわからない!(知らんけど(関西人風味))(アイドルのライブ行ったことないし,アイドルの曲普段聞かないけどw)
Vim ユーザー としてファンです.
Creating your lovely color scheme @cocopon さん
colorscheme についての発表.
人生の 33% は color scheme を見ている,つまり 人生の 33% は color scheme である(みたいな) という発言が印象深かった.
この発表は,vim を超えて便利な話だった.(例えば,web site の色合いを考えるときなど)
まず,好きなものでもなんでもいいからテーマを決め,それにそったベースカラーを決める. そして,RGB を使わず HSV でWeb ページのカラーパレットを作る.
これは,本当に明日から使える Tips で今作っている研究システムのデザインとかを改善したいという気持ちにしてくれた.
あと,デザインに関して発表しているだけあって,スライドのデザインがとてもよかった. 見た目がいいだけじゃなく,わかりやすいというのも良かった.
color scheme は,Vim script 力が無い僕でも作れそうなので,作ってもいいかもと思わせるぐらいの説得力があった.
vim-mode-plus: The most ambitious vim emulator in the world @t9md さん
vim-mode-plus (vmp) についての発表.
前半は,vim の operator という機能を抽象化して説明,後半はデモベースだった.
vim の operator というのがどのように動いているかの説明が,僕でもわかりやすくて助かった. それを,atomの上でも実現してしまう 力 に すごいと感じた.
それだけではなく,ユーザーにとってのわかりやすさ,使いやすさについても非常に研究されていて, 例えば,vip としたとき,対象と取った区間を flash させるなどのアイデアを見せていただいた. (これはデモの本質ではないけど,この機能のおかげでデモが非常に分かりやすかった)
あとは,vimには無い,motionだったり,カーソルを保持するのであったりと...
最後の方で言っていた, Vimをエミュレートするのではなく,Vimの要素を取り入れて自分が考える便利なエディタを作る (厳密には違うかも) という発言が本当にかっこよかった.
僕は,よく本質を忘れてしまうタイプ人間なので,何か作るときには,こういったテーマを大切にしていきたい. (テーマを大切にするというのは,@cocopon さんもおっしゃっていたし,すごい人は,テーマを決めてそれを一貫して通すのがうまいように感じた)
vmpを参考にしたプラグインとか,いくつかすでにある *1
ので,こういう刺激を受けたときに.すぐに手を動かせるようになりたいと思ったので,手を動かした.
Vim and Compatibility @senopen さん
自分はよく知らなかったのだけど POSIX主義 というのを大切にしている人. なんだか調べていると,ショッカーみたいな人たちがいっぱいいて,怪しい...!
発表者も,なんだか怪しい格好をしている...!!! (これだけでもう面白い)
怪しいのに,POSIX主義の考え方の説明はわかりやすい... プログラミング言語を使っているときに,「後方互換があの言語はないから...」 とか 話を聞いていたので,ユーザとしては,あるのが普通なのかなー程度の認識だったのですが, 後方互換の裏側には,絶え間ない努力がなされているということを知ることができたのが非常に良かった.
あと,どこまでをサポートするかのラインを決めるときの考え方が,Vimに関係なく参考になった. (何かを制限したり,選択するときの考え方として)
あと,vimrc の本来あるべき姿(ポータビリティ) を思い出す良いきっかけだった. いつでも,どこでも,どんな環境でも,文句を言わずテキストエディットできるってなんかプロっぽい!かっこいい.
neosnippet.vim + deoppet.nvim @ShougoMatsu さん
暗黒美夢王 さん による発表.最近は,暗黒美無王 さん?
VimConf 2017 は,(おそらく)30% ぐらいが,NeoVim ユーザーでNeoVimユーザーが「クックック・・・」 という感じだった.
mattn 「貴様!まさか!?」 Shougo「そのまさかだ!フハハハハハハハ…」 を ちょっと見れるのかもって期待してた
スニペットプラグインの歴史についても触れられており,対抗馬としてある,SirVer/ultisnips についても紹介された.
Snippetプラグインだけじゃなく,プラグインマネージャを始めとした様々なプラグインを開発されているので,素直にすごいと感じた.
Snippet プラグイン特有の難しさ(conceal や mark) などについても触れられました.
実は,Snippet と言うものをあまり積極的に活用したことがなくて,便利なのかどうかがまだ知らないので, これをきっかけに触ってみて,便利であれば使い続けても良いかもしれないと思った.
How ordinary Vim user contributed to Vim @dice_zu さん
どうすれば, Vim にコントリビュートできるかという話だった.
パッチを送っている人たちかっこいい とか, かっこいいから,僕もパッチをおくりたい みたいなモチベーションをもっと大切にしたいと思える発表だった. パッチを送っているという時点でとてもすごい方なのに,発表中の謙虚な姿勢はかっこよかった.
あと,同僚をコントリビュートさせようとした話もよかった.行動力を見習っていきたい.
プレゼン中に,パッチ職人として活躍されている方々の名前が上がっているのが印象的だった.
みんな,感謝の表現がうまいなーって思った.
The new syntax highlighter for Vim @p_ck_さん
ASTを使って,highlight を 正確にしよう という話だった.
自分は,vim-jsx-pretty という React.js 用の syntax highlight plugin を作っていて,ひじょーーーーーーに困っていたので,夢が広がった. この発想を活かせば,acron-jsx もしくは,babylon? を使って完ペキに React.js 用の highlight できるかもしれない.
vim-shiny (VimConf の感極まり駆動開発しているやつ) にマンゾック したら これにチャレンジしたい.
話を聞いていて,気になった点は, 入力中のハイライトが可能かどうかは,パーサーに依存するんじゃないかなーと思ったとこ. (パースエラーを返して,AST を返してくれなかったらハイライトできない.)
AST を使って, syntax highlight をすると,初心者にも嬉しくて,文法ミスをハイライトの時点で気がつけるということ. もし,syntax highlight がおかしいけど,コードとして問題がない状態があると,初心者にとっては非常にコンヒュージングだと思った.
You've been Super Viman. After this talk, you could say you are Super Viman 2 -- Life with gina.vim @lambdalisue さん
git を Vim の中からするための,プラグインを開発している話.
最初に,どんなVimユーザーが対象かを説明してくれていて,その説明はわかりやすいし,おもしろいし,話の目的も理解しやすくて.めっちゃよかった. 英語が noob な僕でも,聞き取りやすい雰囲気を感じれるくらいハキハキとした発表でよかった.
忘れやすい人でも Tab キーを押せば使えるようになる,証拠は自分という話が面白かった.
自分の困っていることを,開発力で解決しちゃうという考え方は,真似していきたいし, そこに対するこだわりが,プラグインの品質へ直結しているなーと感じた.
Vim の blame のカラーラベルとか,「どうすれば,ユーザーにとってわかりやすいか」 を熟考されている良い例だと思った. 自分もこれからは,もっと「ユーザーに取って嬉しいことは何か」 という点ついて考えていきたい.
それを始める上で一番最初は,自分を満足させるには,どうすればいいかだと思う. (自分すら使わないものは,誰も使わない)
まとめ
VimConf2017 は,個人的に得たものが多くて,特に,自分にとってかっこいい人の考え方みたいなのを知る良いきっかけになった.
この感極まりを,今日だけのものに留めず,これからの人生で意識して行きたい.
具体的には,思いついたらすぐに行動するとか, 感謝を忘れないとか, まずは,自分を満足させるものを作るとか.
VimConf は人生だった・・・?